ヨーガ理論から読み解くヌアボラーン

@人間五臓説(パンチャ・コーシャ)と生命エネルギー(プラーナ)
YOGA理論では、人間とは肉体の次元にのみ存在するのではなく、5つの異なる次元で同時に存在しているものと考えます。
下位の順から挙げていくと、生命を構成するエネルギー(プラーナ)は、食物鞘(肉体)、生気鞘、意志鞘、理知鞘、歓喜鞘といった次元にそれぞれ表現されています。
上位の2種―理知鞘、歓喜鞘はプラーナの自由度が高く、常に本来の状態・つまり真の幸福感に満ちています。
上位鞘での調和したエネルギーが、水が高きから低きへと流れていくように下位の鞘に拡がっている状態を、YOGAでは「健康な状態」と定義します。
そして病気とは、生気鞘、意志鞘の乱れがプラーナの混乱を引き起こし、それが肉体レヴェルにまで表現された状態をいうのです。
心と体の関係性を比喩的にであれ、理解を助けるのに、この理論は役に立つものと思います。
このようなアーユルヴェーダ(インド医学)の影響が強く残るヌアボラーンでは、以上の理由から肉体そのものよりも、生命エネルギー(プラーナ)のうち、生気鞘の次元に存在するとされるプラーナに注目しています。
生気鞘にはエネルギーの通り道が72000本あるとされ、タイ語で「SEN」と呼ばれています。
ヌアボラーンでは、そのうちの主要な10本の「SEN」に働きかけ、エネルギーの通路をソフトに開き、流れをスムーズにしていきます。
(*SENに表現されているプラーナはヴァリシュタ・プラーナ(主生気)を5つに分けたうちの一つと思われますが、説明が煩雑になるので他の機会に言及したいと思います。)
またYOGAのアーサナにヒントを得たストレッチも施術に併用していきます。
生気鞘に流動しているプラーナを活性化させる為には、間接的ではあっても肉体という入口を活用することが効果的だと考えられているからです。
アーサナによって直接に刺激を受けるのは、肉体的には筋肉、内臓器官および体の各関節部分。エネルギー体的には生気鞘の各マルマ(プラーナのジャンクション・中医学のツボに近い概念)です。
ヌアボラーンとは、「SEN」への刺激、YOGAアーサナを利用して、肉体通じてプラーナに働きかけ、そこに存在する滞りをゆっくりと解放していき、プラーナの流れを「本来の姿に戻していく」ことで、自然治癒力を高め、心身共に調和のとれた状態へと導いていくテクニックなのです。


